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『スナーク狩り』宮部みゆき
評価:
宮部 みゆき
(1997-06)
Amazonおすすめ度:
スナークとは何か――人間の真実を抉るサスペンス

関沼慶子はある目的を果たそうと結婚式場へ向かっていた。
彼女の元恋人であり新郎として式に臨んでいた国分慎介はそんなことを知るよしもなかったが、やがて散弾銃を手に彼女は結婚式場に現われた。
しかし、彼女もまた知らなかった。その晩、自分の持つ散弾銃が別の目的のために奪われようとしていたことを。



まったくの無関係であった事件が絡まり大きなうねりとなっていく。
失恋にケジメをつけようとする関沼慶子。妻子を殺した犯人の価値を見定めようとする織口邦男。織口の犯行を察知して未然に防ごうとあとを追う佐倉修治。
交錯した事件はそれぞれ並走するように語られていく。

初っ端から緊迫感が溢れていて、あっという間に話に引きずり込まれた。
細身の美人が散弾銃片手に結婚式場に乗り込むインパクトったらない。
また引き上げたテンションをトーンダウンさせることなく結末まで持続させた筆力は見事。画が見えそうなほど丁寧な描写、急かさない待たせない話の運び方が快適。ファンが多いのも頷ける。

僕が弱いんですよね、こういったつくり。
様々な人間がいつの間にかつながっていて結末に集結するの。
物語の唐突な始まりに訳の分からない部分もあって「どうなってるの?」と首をかしげながら読んでしまうが、その全容は序盤のうちに明かされるので疑問は難なく解消された。ここから構成の巧さを感じることになった。
最初の事件の真相には、第二の事件の結末を左右するほどの重要な秘密があったのだ。追う側にも追われる側にもそれぞれ知っている事実と知らない事実が混在していて、結末を予想するのが困難、それだけに一体どういう結末になるんだとページを捲る手を止められなかった。

結末は予想外で驚いたし面白かった。が、結末の一部の書きぶりがすんなり頭に入ってこなくて少しもやっとした感じが残った。
スナークの意味を考えると納得できなくもないが…。


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作家別・マ行(宮部みゆき) | comments(0) | trackbacks(1)
『龍は眠る』宮部みゆき
評価:
宮部 みゆき
¥ 780
(1995-01)
Amazonおすすめ度:

嵐の晩だった。雑誌記者の高坂昭吾は、車で東京へ向かう道すがら、
道端で自転車をパンクさせ、立ち往生していた少年を拾った。
何とは無く不思議なところがあるその少年、稲村慎司は言った。
「僕は超能力者なんだ。」
その言葉を証明するかのように、二人が走行中に遭遇した死亡事故の
真相を語り始めた。それがすべての始まりだったのだ――。



読ませる本だ。
すんなりその世界に入り込んでしまう。
表現がとても丁寧だから、途中から頭の中に映像が出てくるんですよ。
はっきり思い浮かべることが出来るほど。

それと『火車』でもそうだったので、僕の中では宮部小説の特徴になりつつあるのが、
主人公に、良い意味で空気の読めない知り合いがいる。
高坂と生駒、この二人の掛け合いが素敵。(火車では、本間と碇)
ストーリー上、重要でない掛け合いも多いのですが、すごく好きです。
緊迫した空気のリフレッシュ。
暖房の効き過ぎた室内の空気を入れ替えた感じ、あとをスムーズに読めます。
特に僕の脳内部屋は狭いようなので、こまめに換気してくれて快適でした。

話の展開については、大筋が読めるように書かれていたように思います。
が、僕は深読みしすぎて空振りしました。どんまい。
ある小説で、深読みする癖がついてしまったようです。
でも…たまにホームラン打ちますよ。たまにですが。


『火車』を読んで、宮部みゆきさんが気になってこの本を読んだわけですが、
期待を裏切らない人でした。
『火車』より『龍は眠る』の方がハマリ度は高かったです。一日で読んでしまいました。
単純に、超能力というものに興味を持っていたから、よりその世界に入り込めたということもあります。
興味は「憧れ」や「尊敬」からなのですが、
それは、僕が小中学生の頃にその下地が出来ていたのだと思います。
Mr.マリックがテレビでハンドパワーを披露し、日本中の子供を驚かせたあの時代。
子供の僕らは、学校の休み時間に「きてますきてます…」と、何が"きてる"のかも
分からずにマネして遊びました。
あとは、超能力とは少し違うかもしれませんが、ドラゴンボール。
何度「かめはめ波」を撃とうとしたことか。

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読んでいただきありがとうございました
作家別・マ行(宮部みゆき) | comments(0) | trackbacks(0)
『火車』宮部みゆき
評価:
宮部 みゆき
---
(1992-07)
Amazonおすすめ度:

足の怪我で休職中の本間刑事の元に遠縁の栗坂和也が尋ねてきて、
「消えた婚約者、関根彰子を捜して欲しい」と頼んできた。
捜査を始めた本間だったが、調べていくうちにある違和感を感じるようになる。
実際の関根彰子と栗坂和也の話している関根彰子が、別人のようなのだ。
それはまるで、関根彰子が二人いるような不思議な感覚だった。



ここから話が始まるのがベスト、むしろここしか無いという気がする。
物語は、失踪した関根彰子を捜すところから始まる。
しかし、ゴールは関根彰子を見つけることではなかったように思う。
新城喬子を見つけることでもない。
過去を辿ることで、彼女達の人生を知ることで…。

だからこそ、あそこから始まる。
だからこそ、あのラストなんだろう。

消費者金融というテーマで、こんな面白い話を書ける宮部みゆきさん。
彼女の本を読んだのはこれが初めてでした。
名前は知っていたんですが、ブレイブ・ストーリーがアニメ化された時に知ったので、
ファンタジーを書いている方、というイメージがありました。
それで名前だけ知っている状態に。
『火車』を読むことになったのは、知り合いの一言が決め手でした。
「面白いし、ためになる。」

読みました。
宮部みゆきさんのイメージがガラリと変わりました。ステキです他の作品も読みます。
借金に対するイメージもガラリと変わりました。コワイですカード持てません。
周囲の僕へのイメージは特に変わってないようです。「大人っぽくなったね」とか言われたいなあ。

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読んでいただきありがとうございました
作家別・マ行(宮部みゆき) | comments(0) | trackbacks(0)
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