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『THE QUIZ』椙本孝思
評価:
椙本 孝思
(2007-11)
Amazonおすすめ度:
私達こそクイズそのものなのです――。


優勝者には賞金1億円。
華々しく広告された視聴者参加型の新クイズ番組。
しかし、そこで待っていたのは、
死と隣り合わせの残酷ゲームだった。
果たして決勝に進んだ十人の回答者の運命は。
そしてクイズの真の目的とは。
<作品裏表紙より>



不正解者には死が与えられ、生き残るためには正解するしかない新クイズ番組。
つまりはデスゲーム。これは結構ありがちな設定ではある。
漫画だと「ライアーゲーム」、「賭博黙示録カイジ」。
映画だと「SAW」、あと結構昔の作品だけど「CUBE」。


デスゲームは大体が唐突に始まる。
逃げ場の無い環境に置かれ、常識では考えられないものを賭けることになり、
さあゲームを始めてください、ってノリが多い。
この上なく無茶苦茶。でも、その無茶が通るのがこの設定だ。
それだけに使い易い。しかし最近は扱い難くなってるように思える。
文字どおり命がけのゲームに、僕のテンションも急上昇――するわけじゃないんだよね。
似たような話をいくつも知ってるだけに、細かい設定が多少変わろうが見慣れてしまってる。
ああデスゲームね、そうかアンタ巻き込まれちゃったのかって程度でしか見れない。

逆にトリックに対しての期待のハードルは最高値に上がってる。
裏を読みあう心理戦、知性が飛び交う論戦、予想できない解答。
そしてなにより、理不尽なゲームをどう締めるのか。
これまでにない「裏切り」を期待せずにはいられない。

序盤は比較的淡々と話が進んでいく。オーソドックスな運びだがクイズ自体が楽しめてスムーズ。
現実の時事ニュースをクイズに使ってくるあたり、ユニークで面白い。
しかし中盤あたりで何かおかしくなってきた。何かズレてる。
ここに至ってもクイズ挑戦者たちは、様々な肩書きやら才能を持っているわりに見せ場がない。
クイズを解く過程はあっけないの連続で、この人たちじゃなくてもいいんじゃないのか、と思った。
挑戦者たちの論戦は当たり前のことを言い合ってるだけにしか見えない。
心理戦もほとんどなく、少ない駆け引きは捻りがなくて違う意味で驚く。
捻りがない、というより捻らずに書きたかったのかもしれない。
タイトルがタイトルなだけに違うところに力を入れたとも思えないが、このあっさり具合は残念。
これでクイズというゲームは成立してるのか、そもそもクイズではなくなったのか。

結末でどんでん返しがあって驚いたんだけど、
それで発生した見過ごせない問題に触れず、問題がないと切ったのには唖然とした。
どこまでが人間なのかを考えると、こうは書けないと思うが。
不満が残ったこともあり読後感は良いとは言えなかった。


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本だってクイズそのものです。
作家別・サ行(椙本孝思) | comments(0) | trackbacks(0)
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