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『動機』横山秀夫
評価:
横山 秀夫
(2002-11)
Amazonおすすめ度:
四篇が収録された短篇集。
警察内部の不祥事舞台裏「動機」
殺人の前科がある男に入った殺人依頼の電話「逆転の夏」
男社会で働く女性記者の心のうち「ネタ元」
法廷で居眠りした裁判官「密室の人」
どれも楽しく読んだのですが、「動機」と「密室の人」のトボけたストーリーが特に良かったです。

「動機」

警察手帳一括保管制度。
手帳の紛失事故防止を目的として警視・貝瀬正幸が強行導入した新制度だった。
しかし、署内で保管していた警察手帳のうち30冊がまとめて盗難されるという前代未聞の不祥事が発生してしまう。



二世警察官として重圧を耐え抜き官僚となった貝瀬正幸が主人公。
警察手帳を失くさないためにまとめて保管したらまとめて盗難されました、というギャグみたいな不祥事の責任者として矢面に立たされた可哀想な男である。
内部犯か外部犯か!?というくだりが最初にあるのだが、
警察署内。鍵付きの保管庫。監視員まで付いてた。犯人は誰も見ていない。
……どうみても内部犯だろ。さっさと捕まえろよ。笑
とは思ったが、問題は動機なのだ。
考えるほど面白くなってくる。
警察官が警察手帳を30冊も盗む動機なんてあるのか。

短編ならではのスピード感あふれる展開。
浮いては沈む容疑者と動機、衝突する警察官たちの信念。
動機が鍵となるミステリでありながら、その真相のドラマにジ〜ンときた。
しかし貝瀬正幸。捜査経験ほとんどないわりに勘が良すぎるな。笑


「密室の人」

法廷で居眠りをしてしまい、挙句に妻の名前を寝言で連呼してしまった裁判官の話。
(トボけてる。笑)
父親の仕事から司法の世界を知り、その厳粛さ、形式の美に見せられ
真面目一筋で裁判官を目指した主人公だったが、法廷で居眠りしたことが問題になって――。



これは結末が秀逸だった。
法廷と家庭を同一線上に描いていき、形式美の中に秘められた部分を明らかにしていくのだが、
大胆に明かしておきながら余韻の残る結末。
破壊と再生と言ったら大げさなのかもしれないが、そんなことを考えた。

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読んでいただきありがとうございました
作家別・ヤ行(横山秀夫) | comments(0) | trackbacks(0)
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